クレジットカードの”現金化”の謳い文句を見かける機会があるかと思われる。
目先のお金を必要とする人たちからの一定の需要があるのだろう。
結果的に高額の負債につながるのは確実だ。
ここではクレジットカードの現金化に潜む4つのリスクを紹介していこう。
目次
クレジットカードの現金化の流れ
クレジットカードの現金化の流れは以下のパターンが代表的だ。
⇒購入させた商品を業者が買い取る⇒商品を買い取った金額を、業者がクレジットカードの所有者に手渡す
※指定口座への入金というケースもある
⇒後日、カードの所有者は商品の購入代金をカード会社に支払う
ありていに言うと、目先の現金を手に入れるために、より多くの借金が積み重なるのである。
「君子危うきに近寄らず」が無難であり正解なのは確かだ。
クレジットカードの現金化に潜む4つのリスク
クレジットカードの現金化とは、ショッピング枠を利用する手口である。
クレジットカードの利用枠(利用限度額)は、ショッピング枠とキャッシング枠に分かれている。
キャッシング枠⇒キャッシングが可能となる
クレジットカードの現金化のリスク①カード会社の規約違反
クレジットカードの現金化は、カード会社の規約違反に該当する。
発覚した際には、クレジットカードは利用停止となる。
場合によっては残額の一括返済を求められることも充分にあり得る話だ。
クレジットカードの現金化のリスク②利息制限法の上限金利を超える金利
利息制限法によって定められている上限金利は次のとおり。
債務金額 | 上限金利 |
~99,999円 | 年20% |
100,000円~999,999円 | 年18% |
1,000,000円~ | 年15% |
そのため、クレジットカードの金利は以下のような形となっている。
※カード会社ごとに異なります
クレジットカードの分割払い、リボ払い⇒年15%
※中には年18%のカードも存在します
ちなみに複利で運用した際には、年18%金利では4年、年15%の金利では4.8年で、100万円が倍の200万円に増える。
2021年8月時点での定期預金金利の平均(大口定期/5年、スーパー300/5年)は年0.006%だ。
年0.006%にて複利運用した場合、100万円が200万円になるまでに12,000年がかかる。
クレジットカードの現金化のリスク③自己破産が適用されない
クレジットカードの現金化は「不当な債務負担行為」に該当してしまう。
※破産法第252条第1項第2号
そのため、将来的に自己破産手続きを行った際、裁判所に免責が認められなくなる。
わかりやすく言うと、クレジットカードの現金化を行った場合には、自己破産で解決することができないということだ。
クレジットカードの現金化のリスク④二次被害に遭うことも
クレジットカードの現金化を謳う業者は、金融庁や都道府県知事への貸金業登録を済ませていないところも見受けられる。
つまり”闇金”のようなものだ。
そのため、現金化の際に相手に伝えたクレジットカード情報が、悪用されることも想定される。
クレジットカードの不正利用による二次被害に遭う危険性があるだろう。
ひどい場合には、カードの所有者に購入だけさせて、商品を持ち逃げされることもあるかもしれない。
そうなると、踏んだり蹴ったりである。
クレジットカードの現金化をした際の金利
クレジットカードの現金化をした際の金利を次の表にまとめてみた。
換金率 | 実際の金利 |
90% | 年67.5% |
80% | 年152% |
70% | 年260% |
※支払利息=元金×金利×60(日)÷365(日)にて算出
闇金の金利
参考までに”闇金”の金利も紹介しておこう
名称 | 単利 | 複利 |
トイチ ※10日で1割 | 年365% | 年3,142% |
トサン ※10日で3割 | 年1,095% | 年1,441,791% |
トゴ ※10日で5割 | 年1,825% | 年267,504,316% |
トイチは「ミナミの帝王」
トゴは「ヤミ金ウシジマくん」で登場するのでご存じの方もいるかもしれない。
まとめ
ここまで、クレジットカードの現金化に潜む4つのリスクを紹介してきた。
クレジットカードの現金化は「百害あって一利なし」である。
返済にお悩みの方は、法テラスの無料相談などを受けたほうが、より現実的な解決につながるだろう。
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